「ソルフェージュ」という言葉を耳にしたことがおありでしょうか?
音楽学校では一般的な科目ですが、聞いたことはあるけれど、なんだろう?という方も多いかと思います。
ソルフェージュとはフランス語で、楽譜に関する基礎知識を身に付け、楽譜の内容を正確に理解・再現できるようにする訓練全般を指しています。
では具体的にはどんな訓練があるのでしょうか?
・楽譜を読んで、正確な音程とリズムで歌う(視唱)
・メロディーや和音を聴き取り、楽譜に書く(聴音)
・楽譜のルールを理解する(楽典)
このような基礎訓練が一般的です。
近年フランスでは「フォルマシオン・ミュジカル」という新しいソルフェージュの音楽教育スタイルが一般的になっています。
従来型のソルフェージュ教育では視唱、聴音、楽典などの科目がそれぞれ独立して学ばれているのに対し、フォルマシオン・ミュジカルのスタイルでは有名な曲を題材に、読譜、聴音、楽典、楽曲分析、音楽史などを総合的に学びます。
教材となる楽譜も、シンプルなメロディー譜からピアノ譜、弦楽四重奏曲や オーケストラ・スコアまでバリエーション豊か。こうすることで、せっかく学んだソルフェージュの技術が実際の音楽理解や演奏に活かされない…という問題を解決することができるのです。
このスタイルでは、今練習している曲、好きな曲を使っていろいろな学びを得ることもできます。作曲家の似顔絵を描こう!なんて課題もあったりして、思わずクスッとなったり。
音楽に親しみが持て、演奏や鑑賞もより楽しくなりますね。
「この作曲家はいつの時代の人かな?その時代にはどんな出来事があったんだろう?」
「楽譜のあちこちに書いてある外国語…あまり気にしたこともないけど、何が書いてあるんだろう?」
「楽しい感じの曲、悲しい感じの曲…どちらとも言えない不思議なニュアンスの曲もあるけど、どんなところに違いがあるのかな?」
「この曲はリズムに特徴があるけど、楽譜ではどんなふうに書いてあるんだろう?」
こんな「?」を持って楽譜を見てみると、おもしろい発見があるかもしれません。
お気に入りの楽譜、改めてじっくり見つめてみませんか?
Comentários