フィドル、という楽器をご存知でしょうか?
アイリッシュ・フィドル、カントリー・フィドルなど、聞いたことがある、という方もいらっしゃるかと思います。
3歳から母にピアノを習っていた私は、親子での師弟関係はお互いに感情的になってしまうことも多く(私は全く覚えていないのですが)親とは別の楽器をやらせてみよう、というきっかけで5歳でヴァイオリンをはじめました。
じゃあどんな楽器にしようか?と考えた時、父が好きなアメリカのカントリーやブルーグラス・ミュージックを弾かせたい!ということでヴァイオリンに決定。当然、ヴァイオリンを習うとなると必然的にクラシック、という流れになってしまうのですが…大学のワールド・ミュージックの講義でアイリッシュ・ミュージックに出会い、私の中で久しぶりにフィドルへの興味が蘇りました。
ところでフィドル、とはどんな楽器なのでしょうか?
実はヴァイオリンと全く同じ楽器です。弾くジャンルによってヴァイオリン、フィドルと呼び方が変わるのです。
教会や宮廷での音楽から発展したクラシック音楽ではヴァイオリン、ダンスやお祭り、冠婚葬祭の場で民衆の楽しみとして代々伝えられてきた音楽ではフィドル、と呼ばれています。作曲家が楽譜として書き残したクラシック音楽と違い、フィドル音楽では一般的には楽譜もなく、いわば“口伝”として伝わったため、地域によって微妙に内容が異なっていたり、演奏者による自由なアレンジが加わっていたり、時には同じ曲なのに複数の異なるタイトルがあったりします。
フィドル音楽の文化はアイルランドをはじめイギリス、スカンジナビア、東欧、バルカン半島、ユダヤやロマの人々をはじめとするヨーロッパで発展し、そこから移民によってアメリカ、カナダへと伝えられました。それぞれの国ごと、また地域ごとによっても様々なスタイルがあります。
またジャズ、ポップス、ロックの分野でも華々しく活躍するヴァイオリンを楽しむことができます。
当教室でも、クラシック以外のジャンルの曲を学びたいという生徒さんが増えています♪
アイルランド音楽家協会発行の伝統ダンス音楽曲集
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